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オフショア開発で使われるプログラミング言語の特性

  

プログラミング言語ごとの特徴を解説

プログラミング言語にはそれぞれの特徴があり、どのようなプロジェクトや開発計画にどのプログラミング言語が適しているのかについても違いがあります。 以下では、一般的なプログラミング言語の特性について解説しています。

C言語

1972年に開発されたコンパイル型の汎用プログラミング言語がC言語です。現在でも人気があり、処理速度が速いコンパクトさが特性とされています。 コンピュータを意識したプログラミングと相性が良く、WindowsやMacといったPC用のOSを作成可能です。また、電子機器や家電製品などの制御ソフト開発にも向いています。

C++

1983年にC言語の発展型として開発されたプログラミング言語です。C++は既存のC言語に「オブジェクト指向」という概念が追加されたものであり、C言語との互換性もあるため、複数人でチームを組むソフトウェア開発などで幅広く活用されています。

「Google Chrome」やゲームアプリなどの開発でも用いられている言語です。

オブジェクト指向とは?

オブジェクト指向とは、目的とするプログラム上で「対象(モノ)」を定義し、モノの役割や動作を操作することでプログラムを分かりやすく表現する、システム開発上の「概念」です。プログラミングを行う上でモノと役割(動作)を分けることで、モノの本質を損なうことなく開発を進めることが容易になるとされています。

Java言語

Java言語は、C++に文法構造が類似した、オブジェクト指向プログラミング言語です。

1995年に公開されて以来、世界中で用いられており、オブジェクト指向の概念を最もわかりやすく体現した言語といわれている点も特徴です。 家電製品・機械製品の制御システムや、Webシステム、スマホアプリ開発などに活用されています。

C#

C#は、C++とJavaのメリットを組み合わせて開発された言語です。C言語やC++の系列を組み、文法構造に類似性があるものの、C#とC言語・C++の間に互換性はありません。

ゲーム開発エンジン「Unity」を用いたゲーム開発などで活用されている言語であり、様々なアプリや業務システム開発の現場で活躍しています。

Visual Basic

Visual Basicは1990年代にマイクロソフトが開発したプログラミング言語であり、初心者から中級者まで使いやすい言語として知られています。また、「Microsoft Office」でも搭載されているほど一般的に活用されている言語の1つです。ただし、Windowsでしか動作しないというデメリットもあります。

JavaScript

JavaScriptは、一般的にWebブラウザやWebページ上で様々な動作を制御して実現するプログラミング言語です。インターネットが普及して以降、世界中で拡大し、Webシステムの開発で欠かせない言語となっています。なお、Java言語と名称が似ているものの、その本質は全く異なっているため注意してください。

PHP

PHPはWebプログラミング言語として人気の言語の1つであり、サーバーサイドのスクリプト言語として1990年代半ばに登場しました。

初心者にとっても扱いやすい言語として人気を集めており、日本国内でも10万人以上のエンジニアがいるとされる点も特徴です。 また、世界中でWebサービスやWebアプリの開発に活用されています。

スクリプト言語

スクリプト言語はある程度の手順が簡略化されているプログラミング言語の1ジャンルであり、初心者でも比較的簡単に動作させられるものです。ただし、自由度や操作性について制限があるなどデメリットもあります。

VBScript

Visual Basicの発展型として、同じくマイクロソフトによって開発されたスクリプト言語です。

VBScriptはC系やJavaよりも作業が簡略化されており、書いてから動作させるまでの労力が少なくて済むように調整されています。 そのため初心者にも適した言語である一方、機能的な制限もあるなど一長一短の言語です。

Objective-C

オブジェクト指向型のプログラミング言語であり、一般的にはアップル社の「Mac OS X」の公式開発言語として採用されたことで、急速に認知度が拡大しました。C言語と互換性があり、またC++よりも構文がシンプルであるという点も特徴です。 ただし学習段階の難易度が高く、オブジェクト指向の概念を本質的に理解することが必要です。

Swift(スウィフト)

SwiftはObjective-Cの後継としてアップル社が開発・提供する、Mac OSやiOSのアプリケーションの標準開発言語となっています。 ベータ版公開が2014年で、そこから急速に進化を続けているプログラミング言語ですが、その発展性の速さがネックとなってObjective-Cからの移行が遅れたという経緯もあります。

golang(Go言語)

Google社が2009年に発表したプログラミング言語です。 「Linux」「Mac」「Native Client」で動作し、「Android」でも動作するため、多方面で人気を集める言語の1つです。 構文ルールは厳格なものの、Javaの数十分の一のメモリで動作するほどムダがなく、信頼性を兼ね備えた言語とされています。

Kotlin

Kotlinは2017年にAndroidアプリの公式開発言語として採用された言語であり、従来のJava一強体制に革命を起こしました。 Javaの後継として開発され、それまでのJavaソースを活用しつつ、よりシンプルで安全なコードを記述可能です。 AndroidだけでなくiOSアプリやWebアプリへの展開も期待されています。

Python

Pythonは現在、初心者からプロSEまで幅広く活用されているプログラミング言語であり、シンプルな構文や、1行で多くの処理を動作できる機能性、豊富な公開ライブラリなどが魅力です。

人工知能(AI)の開発や、周辺にあるツールをネットと連携させて利便性を高める「IoT」の開発にも活用されて、将来性が期待されています。

各プログラミング言語で開発した場合のコスト

開発コストはプログラミング言語の学習難易度やエンジニアの数、市場の需要に加えて、国ごとの流行や特性にも大きく左右されるので、特にオフショア開発で一概に言い切ることはできません。

そのため、以下に目安として国内相場の一例を紹介しましたが、実際の費用は国ごとに大きく変わる可能性があることも忘れないでください。

C言語

半世紀近い歴史を持ったベーシックなプログラミング言語であり、現在でも世界中で使用されている言語です。そのためプログラマーごとのレベル差も大きく、例えば国内で月額40万~80万円と人材によって必要なコストも変わります。

C++

C言語の発展型として長い歴史を持つC++もまた、現在でも人気があり、エンジニアの求人も少なくありません。コストとしてはC言語よりやや高めで、例えば国内で月額50万~90万円が平均相場となっています。

Java言語

オブジェクト指向の概念を習得する最適なプログラミング言語ともいわれ、世界中の様々なシステム開発で活用されている性質上、習得者も多くなっています。コスト的にはC++と同程度か、やや高めというのが相場のようです。

C#

C#はC・C++との互換性がないものの、技術者の数は決して少なくありません。ただし、Webシステムと連携させられる技術者の数はあまり多くなく、希少価値を考慮すれば開発コストが高くなることも予想されます。

Visual Basic

C#と同様に、開発の目的と、それにマッチした技術者の数に応じてコストも大きく上下すると考えられます。そのため、月額の人件費も数十万円~100万円と広い幅が想定されるでしょう。

JavaScript

Webシステム開発で非常に重要なプログラミング言語の1つであり、需要と供給が常に一定以上あります。そのため、開発者のレベルに応じたコスト変動が考えられますが、国内平均的には60万~90万円程度となっています。

PHP

日本国内でも非常に普及しているPHPは、PHPの需要が高いものの高レベルの人材も多いため、コストとしては一般的です。ただし、複合的な言語スキルを組み合わせられる人材であれば高額になる可能性もあります。

VBScript

基本的には一般的な価格帯が相場とされていますが、C系やJavaよりも労力が少なくて済む分、費用的にもややJavaエンジニアなどと比べて若干低めとされています。

Objective-C

現在のMac新規案件はSwiftがメインであり、需要は徐々に減少傾向にあるのが実状です。ただし、Objective-CとSwiftの両方を習得したエンジニアではコストが高額になることも想定されます。

Swift(スウィフト)

iOSアプリの開発などで需要が急速に高まっている反面、まだまだ人材が不足しており、国内でも月額75万~130万円ほどと人材コストは高めです。そのため、海外でもニーズに合わせたコストとなっています。

golang(Go言語)

Go言語はGoogleや数多くの大手企業で採用されており、世界中で需要も豊富です。そのため高額なプロジェクトで活躍するハイレベルSEも多く、必然的に上級者ではコストも高くなることが考えられます。

Kotlin

Androidアプリの開発で欠かせない言語になりつつあるKotlinですが、Kotlin単体だけを習得しているエンジニアはあまりいないといえるでしょう。そのため、人件費相場も60万~80万円をベースに、各エンジニアの総合スキルで考えるべきです。

Python

日本国内のPythonエンジニアは多くなく、希少性を考慮して人件費もやや高めとなっています。ただし、国内では普及が発展途上ですが、海外では導入が進んでおり、グローバルスタンダードのオフショア開発ではコストを抑えられるかも知れません。

まとめ

プログラミング言語には流行や特性があり、また国々によっても普及率やエンジニアの数が異なります。

そのため、例えばアメリカ企業のオフショア開発をメインに請け負っている国と、日本企業の案件を請け負っている国では、プログラミング言語の人気度にも違いがあり、同じプログラミング言語でも人材の希少性に応じて相場が変わるかも知れません。

また、優秀なエンジニアは複数のプログラミング言語を習得している場合もあり、まずは自社のプロジェクトにとってどのような人材が必要なのか、正確に把握しておくことが大切です。

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